溝手るかとSUPER☆GiRLSの可能性

遅まきながらSUPER☆GiRLSの全楽曲を視聴。
やはり印象に残ったのは圧倒的な溝手るかの歌唱力だった。
戦国時代と言われるアイドル過当競争の現時点において
歌い手として注目できる人材のなかでは
藤本美貴以来、最高の水準だろう。
http://www.youtube.com/watch?v=dZU-9gvkeKI
秋田恵里卒業公演におけるMAXおとめ心の動画である。
「変身願望」は涙で全く歌えていないが、
「決められないよね」のところではある程度吹っ切れ、
その後徐々に冷静さを取り戻し、
後半ソロパートを見事に歌い上げる溝手を確認できる。
とくに「ためらいを」を普段より高いキーにアレンジし
歌いきったあとに感極まって再び顔を崩すくだりは、
ファンならずも引き込むに十分な魅力を放っているといえる。


逆に言うとなぜ今日までこれほどの才に気付かなかったのだろう。
ももクロベリーズ工房、各種地下アイドル
様々なアイドルを見てきたが、SUPER☆GiRLSの印象は薄い。
溝手に至っては皆無で、こんな子いたっけ?レベルである。
そこには完全なるフロント側の売り出しとイメージ戦略の失敗を
読み取ることができる。


一般の人がSUPER☆GiRLSをメディアで見る場合、
入口となるのはやはり前島亜美であろう。
イトーヨーカドーCMはじめ、露出がダントツで多い。
声まで作ったロリキャラは男性一部を虜にするだろうが
それ以外の一般は敷居が高いと感ずるのではないか。
元々アイドル好きでない層はまず入口で振り落とされることになる。
また生来のアイドル好きもAKB渡辺あたりとキャラがかぶるので
2分、もしくは4分の3をAKBに持っていかれることになる。


次にバラエティ番組でSUPER☆GiRLSに接した人は、
後藤彩の奇異な発言や行動に気づくだろう。
私は初め、いや今ですら後藤は完全な色物だと思っている。
ところがPVなどで確認する後藤は
踊り、歌、黙ってアイドルの仕事をしている限りは
SUPER☆GiRLSの中で恐らく一番色気があって美しいメンバーなのだ。
本人はマルチタレントを目指しているようだが、
バラエティで見る後藤は、芸人からのいじられ易さで嗣永に劣り、
話の面白さではアイドリング菊地辺りに劣るので、この二人にない
素直な美しさで攻めていけばいいのにと思うほど勿体ない。


加えて溝手に宮崎より少ないパートしか与えぬのであれば
後藤と並んで宝の持ち腐れである。
溝手はあくまでメインボーカルとして使い、
軟派なイメージではなく硬派なイメージを演出すると客層が変わる。


私はSUPER☆GiRLSのヲタでもなんでもなく
単なるニワカなのであくまでPV視聴のみからの判断だが、
MAX乙女心時代は年長メンバー主体のパート構成だったものが
新曲では改善され後藤・溝手の若手が目立つようになってきた。
遅きに失すると言わざるを得ないが、やらないよりはマシだろう。
前島を必要以上に前に出さず、後藤、溝手中心でやれば
SUPER☆GiRLSはもっと面白いユニットになるだろうと思う。
エイベックスという会社はもともと走り屋、DQN、低学歴を
ファンの中核とする特質をもって経営の柱としている。
ここにピンチケを加えた客層は全アイドルの中でも最悪の環境だ。
ヲタの数がたいして多くないくせに客層も最悪というのでは
目も当てられないため、イメージの大幅な変更と客層の入れ替えは
ユニットにとっても急務といってよいのではないか。
私もこのままでは現場には絶対に行きたくないので、
SUPER☆GiRLSフロント陣営には是非熟考願いたいものだ。